PanasonicのポータブルCDプレーヤー【SL-S310】分解

更新日:2022.10.17

どーも! 省吾です! (^^)!

PanasonicのポータブルCDプレーヤー SL-S310

パナソニックのポータブルCDプレーヤー SL-S310

1999年6月発売。1990年代後期のCDプレーヤーになります。日本製。

基本的な操作ボタンはフタ前面に配置されています。発売時はリモコンも付属していましたが、すべての操作は本体でできて便利です。

『10 SECONDS ANTI-SHOCK MEMORY Ⅱ』といういわゆる振動による音飛び防止機能や、EQ設定で『S-XBS』という低域強調、音漏れを抑えるトレインモードが選択できます。

その後2000年代に入るとデジタルアンプ搭載機が増えてきます。そして、機種によっては本体にディスプレイがなく、音質設定なども含めて液晶付きリモコンが必須だったりします。

ポータブルMDプレーヤーなんかはその典型ですね。

製品の概要

  • 単3形アルカリ乾電池2本で約25時間再生
  • 音飛びを防ぐ、10秒アンチショックメモリー2
  • ジョイントホン対応3キーリモコン&充電式電池付属

D/A変換は1ビット『MASH』

外観

パナソニック SL-S310 側面 ヘッドフォン端子

ボリューム調整は可変抵抗。10秒アンチショック機能はON・OFF知り替え可能。ヘッドフォン端子は専用のリモコン兼用です。

レジュームモードに設定すると、前回停止した曲の途中から聴くことができます。が、オールリピート機能も自動でONになるので、リピートの必要がなければ手動でキャンセルしなければなりません。ランダム再生にも対応しておりますが、レジューム機能との併用はできません。

パナソニック SL-S310 裏面 外部バッテリー端子

裏にはアナログラインアウト端子があり、音量固定の出力ができます。ただし、EQ設定【S-XBS】【TRAIN】などは反映されます。

4.5Vのアダプターでも動作できます。この機種は単3形の専用ニカド充電池に対応しており、本体にアダプターをつないで充電できたようです。

電池ボックスは本体下にあり、ディスクを取り出さずに電池交換ができます。

パナソニック SL-S310 CDを入れる所のフタを開ける

フタが大きく開くので、ディスクの出し入れもしやすいです。

パナソニック SL-S310 ディスプレイ 液晶画面

操作ボタンはフタの前面に付いていますが、フタに付いているのはカバーのみで、実際は本体側の黒い突起が押されて反応するしくみです。なのでボタン自体は本体側に付いていることになります。

分解する

清掃を兼ねて分解します。

パナソニック SL-S310 分解 内部の構造

内部は比較的キレイでした。

ただ、年式を考えるとコンデンサ類の経年劣化は避けられません。古いCDプレーヤーの読み込み不良の原因はピックアップレンズの出力低下もありますが、コンデンサ類の容量抜けによる故障も考えられます。なので、安易にピックアップ部分を交換したからと言って直るとは限りません。

この個体はショックアンチ機能をオフにするとかなり振動に弱くなってしまいます。コンデンサ類の劣化によるものだと思いますが、安定した場所での再生は問題ないのでとりあえずこのままにします。

パナソニック SL-S310 分解 ピックアップトラバースメカ

ピックアップ部分

確認できる型番らしいものを調べましたがヒットしませんでした。なので型番不明です。

パナソニック SL-S310 分解 ピックアップの出力調整

ピックアップの裏側に出力調整の半固定抵抗が付いていますが、その横の小さなコンデンサの劣化によって振動に弱くなっている可能性があるそうです。(定かではない)

ただ、交換するにもかなり難易度が高く、交換しても症状が改善するかわからないのが難点です。

パナソニック SL-S310 分解 光ピックアップ

とりあえず、ギア類の清掃、再グリスアップをしました。

まとめ

音質は可もなく、不可もなくといったところでしょうか。DAPの圧縮音源よりはさすがに聴きやすいです。

CDプレーヤーも後期型はライン出力が省かれたりとコストダウンされますが、せっかくならライン出力でできるだけ素の音を楽しみたいです。そういった意味でもこういう機種は重宝します。

でわでわ(^^)/